こんばんは、ひろしです。

今日のテーマは、カメラの「担ぎ方」の話です。

前回の記事で、20年カメラを持ってたどりついた、ワンオペ撮影の機材構成を書きました。

でも、機材以外にも、もうひとつ進化させてきたことがあります。

それが——

カメラの担ぎ方

きっかけは、ある日の出来事でした。

——鉄の塊が、子どもの頭に当たった

Phase 1|ACRU 革ストラップ — 大阪のハンドメイド、スナップの相棒

Acru カシェ・レッタを装着した FUJIFILM X-Pro3
カシェ・レッタ。革のしなやかさが、X-Pro3 のクラシックな佇まいに、すっと馴染む。
Acru カシェ・バルジを装着した FUJIFILM X-T5
カシェ・バルジ。肩にあたる部分が、すこし膨らんでいる。X-T5 の重みを、やさしく分散してくれる。

最初に長く使っていたのは、ACRU の革ストラップでした。

地元・大阪のハンドメイド。

革の質感、手触り、経年変化。

ぜんぶ、好き。

いまでも、X-Pro3でスナップを撮るときには、必ずこれを首から下げています。

ひろし

ひろし

地元のハンドメイドって、それだけで気持ちが入る。

ただ、子育てカメラパパとして使うには、ひとつ、決定的な問題がありました。

——使いやすい長さに調整すると、ぶら下げているとき、ちょうど子どもの頭や顔の高さに、カメラが来る。

実際、ぶつけそうになったことが、2回。

「このままじゃダメだ」と、思いました。

革ストラップは、いまも引退してません。

「シーン別」に使い分ける、第一歩でした。

Acru の革ストラップ(公式オンラインショップ)

カシェシリーズを見る

※ Acruのストラップは人気で、個別商品は売り切れていることも多いです。カテゴリページから、その時並んでいるものを覗いてみてください。

Phase 2|Peak Design スライドライト — 一瞬で長さを変える

FALCAM F38 クイックリリースと Peak Design スライドライトの全景
F38 のクイックリリースと、Peak Design のスライドライト。3つのパーツが連結して、自由が生まれる。

そこで導入したのが、Peak Design の「スライドライト」。

ストラップの長さを、ワンタッチで一瞬で変えられる、というモデル。

運ぶときは短く、撮るときは伸ばす

ぶら下げているときは、短く。

カメラを背中側に回して、子どものすぐ近くを歩いていても、ぶつけない。

撮るときは、シュッと伸ばして、使いやすい長さに。

これが、ぼくの担ぎ方の「2段目」の進化でした

子どもの頭は、もう守れる。

ただ、まだ、もうひと工夫したかった。

Phase 3|Ulanzi FALCAM F38 — ストラップ・ホルスター・三脚を一瞬でつなぐ

FALCAM F38 クイックリリースのクローズアップ
F38 クイックリリース機構のクローズアップ

ストラップ、ホルスター、三脚——3つを「載せ替えるだけ」で行き来できるようにする規格、それが FALCAM F38

カメラ側、ホルスター側、三脚側、それぞれに同じ規格のプレートやベースを付けておけば、あとは「カチッ」と挿し換えるだけ。

そして、その入り口になるのが、F38 対応のショルダーストラップです。

カメラ2台、ストラップ、ベルトのホルスター、そして三脚。

これらを、シームレスに付け替えたい。

——カメラを構えて撮るとき。
——子どもの目線に合わせて、しゃがんで撮るとき。
——俯瞰で撮りたいとき。

それぞれで、カメラのホールド方法が変わります。

ストラップから外したい。
ホルスターに固定したい。
三脚に乗せたい。

「これを、いちいちネジを回さずに、ワンタッチでやりたい」

たどりついたのが、Ulanzi の FALCAM F38 クイックリリースシステムでした。

① カメラ側に F38プレートを常時装着

これがあるだけで、付け替えが「カチッ」で済むようになります。

FALCAM F38 ズレ防止プレートと FUJIFILM X-H2s(出っ張りが収まらない例)
X-H2s。ボディの厚みのせいで、出っ張りが収まらない。ネジで先端を外せば、問題なし。
FALCAM F38 ズレ防止プレートと FUJIFILM X-T5(バッチリ収まる例)
X-T5。出っ張りごと、カチッと収まる。

※ ちなみにこのプレート、先端に「ズレ防止の出っ張り」が付いてるんですが、ぼくのX-H2sには、この出っ張りが収まらず

でも大丈夫。付属のネジで先端部分だけ外せば、プレート本体は普通に使えます。

一方、X-T5とX-Pro3にはバッチリ。出っ張りごとカチッと収まります。

ボディの厚み次第なので、ここはお手元のカメラと相談してみてください。

② ホルスター側も F38ベースに変更

ベルトに装着するホルスターも、F38互換のものに統一。

③ 三脚にも F38対応プレート(アルカスイス互換)

めったに使わない三脚でも、いざというときワンタッチ。

3点が連結して、ようやく「自由」

これで、カメラを、ストラップ⇄ホルスター⇄三脚 のあいだで、一瞬で行き来できる。

子ども目線のローアングルも、俯瞰のハイアングルも、一瞬で対応できる

これが、革命でした。

Phase 4|Peak Design クラッチ+ACRU ハンドストラップ — 落とさない仕組み

Peak Design クラッチを装着した FUJIFILM X-H2s
Peak Design のクラッチ。中指から薬指で握り込めば、もうカメラは離れない。

ストラップから外したカメラを、ちゃんと「持つ」ためのもう一工夫。

ストラップで首から下げる ⇄ クイックリリースで外す ⇄ 手で持って撮る。

「手で持って撮る」のとき、落下が怖い。

そこで装着したのが、ハンドストラップ。

Peak Design の「クラッチ」と、ACRU のハンドストラップ

ぼくの2台のカメラに、それぞれ。

ひろし

ひろし

落としたらアウト。落とさない仕組みを、最初から。

これで——

ローアングル、ハイアングル、ワンハンド、両手構え。

撮りたい構図に、ぜんぶ対応できる。

カメラの担ぎ方が、ようやく「ぼくのもの」になった瞬間でした

FUJIFILM X-T5 と Acru カシェ・バナーヌのハンドストラップ
Acru のカシェ・バナーヌ。クラッチと組み合わせれば、振り回しても、落とさない。

Acru のハンドストラップ「カシェ・バナーヌ」(公式オンラインショップ)

バナーヌを見る

※ 色(トープ/湖沼/呂色/胡桃 など)は時期によって入れ替わります。気に入った色を見つけたら早めに。

ぼくのいまの「担ぎ方」— 4段階で完成した自由

ぼくのいまの担ぎ方は、4段階でできあがっています。

・ACRU 革ストラップ(X-Pro3 でスナップ専用)
・Peak Design スライドライト(メインの2台用)
・FALCAM F38 クイックリリース(3点シームレス)
・Peak Design クラッチ + ACRU ハンドストラップ(落下防止)

機材は、買い続けることが目的じゃない。子どもの一瞬を、ちゃんと残すための道具

そして——

「子どもの頭にぶつけない」というのも、ちゃんと、機材で解決できる。

三脚の話 — Velbon HG-4、父から譲り受けた1台

Velbon HG-4 三脚、父から譲り受けた一台
Velbon HG-4。父が大事にしていた、4段アルミの三脚。

最後に、ぼくの担ぎ方のなかで、めったに出番がない機材の話を。

三脚。

ぼくが使っているのは、Velbon の HG-4 という、大昔のモデル。

父から譲り受けたものです。

ST801 を支えていた、1台

ぼくが小さなころ、家族のあいだに、ひとつの習慣がありました。

お正月や、入学式や、家族の節目には——

マンションのエントランスの前で、毎年、同じ場所で、家族みんなで写真を撮る。

撮影は、おとん。

おとんがいつも使っていたのは、富士フイルムの FUJICA ST801

父の遺品のフィルムカメラ FUJICA ST801 の正面
FUJICA ST801。父が遺した、フィルムカメラ。
FUJICA ST801 の背面
ST801 の背面。父が、ファインダーを覗いていた時代の道具。

——そう、前回のカメラ記事で触れた、ぼくのはじめてのカメラです。

▶ あわせて読みたい:【ワンオペ撮影の正解】子育てパパが行き着いた、カメラ2台+Osmo Pocket 3

その ST801 を、いつも支えていたのが、この Velbon HG-4 でした。

セルフタイマーをセットして、駆け寄ってくる、おとん。

カメラから聞こえる、ジーーーー、という音

その音は、いまも、鮮明に覚えています。

セロテープだけで、生まれ変わった

ぼくが大人になって、自分のカメラを買って、子どもを撮るようになった頃——

おとんは、もう、いませんでした。

ぼくの手元に残った、Velbon HG-4。

久しぶりに立てようとしたら、経年劣化でストッパーが効きにくくなっていました。

正直、めっちゃ使いにくかった。

修理方法をネットで探していたら、アメブロでこの三脚の修理を、丁寧に説明してくださっている方がいて。

▶ ヨッシーハイムさんのアメブロ:Velbon HG-4 の修理方法

その通りにやってみたら——

使ったのは、セロテープだけ。

ひろし

ひろし

これだけで、めっちゃ使いやすくなるんです(笑)

ありがたい記事でした。

ライブの記録に、相棒として

ぼく自身は、ライブで演奏する側で。

子どもも、一緒に出演することがあります。

そのときは、ぼくは、撮れない。

——そんなときに、Velbon HG-4 が大活躍してくれます。

妻は——例によって、手伝ってくれないので(笑)

ぼくがステージにいるあいだ、ぼくの代わりに、HG-4 がちゃんと記録してくれている。

おとんが、いまも手伝ってくれてる気分

おとんに、この三脚で撮影してもらったことは、一度もない。

ぼくがデジタルカメラを買うとき、ST801のことは、意識していませんでした。

でも、選んだのは——同じ、富士フイルムでした。

たぶん、無意識のどこかに、ST801の記憶が、あったのかもしれません。

そしていま、ぼくはステージに立つ。

客席の HG-4 が、ぼくを撮ってくれている。

ステージから、HG-4 の方を見ると——

「おとんが、いまも手伝ってくれてる気分になるんです」

担ぎ方の進化のなかで、いちばん古い、いちばん使わない、いちばん温かい、1台

もしも、いま、お父さんと同じ系譜の三脚を新しく買うとしたら——Velbon の「Sherpa 545 III N」を選ぶと思います。

HG-4 の精神的な後継機。中型アルミ、4段、しっかりした作り。
派手なカーボンよりも、家族の節目を、長く支えてくれそうな1台です。

続編予告 — また、別の機会に

ここまで、機材+担ぎ方の話を書いてきました。

まだ、続きがあります。

たとえば——

「いつも持ち歩くカメラバッグ」、何を選んできたか。

そして——

「撮った写真と動画を、どう編集するか」。

現像ソフトも、複数試しました。

それは、また別の機会に。

あわせて読みたい

今日の1曲

大滝詠一の、「君は天然色」。

1981年、アルバム『A LONG VACATION』の1曲目。
父が遺した FUJICA ST801 と、おなじ時代の曲です。

色を、持って帰ってくる。
写真のような、曲。

くちびるつんと尖らせて

何かたくらむ表情は

別れの気配をポケットに匿していたから

机の端のポラロイド

写真に話しかけてたら

過ぎ去った過去しゃくだけど今より眩しい

想い出はモノクローム 色を点けてくれ

もう一度そばに来て はなやいで

美しの Coolr Girl

くちびるつんと尖らせて

何かたくらむ表情は

別れの気配をポケットに匿していたから

机の端のポラロイド

写真に話しかけてたら

過ぎ去った過去しゃくだけど今より眩しい

想い出はモノクローム 色を点けてくれ

もう一度そばに来て はなやいで

美しの Coolr Girl