【プロが家で本当に使ってる】16年イタリアンの料理人が、家計赤字8万円でも続けてる「毎日のオリーブオイル」3本
こんにちは、ひろしです。
今日のテーマは、家庭で本当に使えるオリーブオイルについて。
イタリア料理の世界に飛び込んで、気がつけば16年が経ちました。
毎日オリーブオイルに触れない日は、ありません。
そんな僕が、月8万円の家計赤字と戦いながら、
それでも諦めずに家庭で使い続けてきた、3本のオリーブオイル。
今日はその話を書いていこうと思います。
結論から言うと、
家庭のオリーブオイルは、用途で3本に分けるのが正解です。
説明していきます。
プロでも騙される、オリーブオイル選びの3つの誤解
誤解1:「エクストラバージン」と書いてあれば最高品質
実はこれ、ほんとうにそうではないんです。
「エクストラバージン」というのは、酸度0.8%以下、特定の品質基準を満たしたオリーブオイルのこと。
でもこの基準、最低ラインさえ満たせば名乗ることができます。
プロの現場で使うものから、スーパーの500円のものまで、みんなまとめて「エクストラバージン」を名乗れてしまう。
だから「エクストラバージンと書いてあれば安心」とは、決して言えません。
中身を、見るしかないのです。
誤解2:「イタリア産」と書いてあるからイタリアで作られている
これ、私も若い頃に騙されてました。
ラベルに「ITALIA」と書いてあっても、
実は他の国(チュニジア、スペイン、ギリシャなど)のオリーブを、イタリアでブレンドしただけ。
ということが、ふつうにあります。
法律上はセーフ。でも品質はピンキリです。
ほんとうに「イタリアで搾った」ものには、ラベルに 「ORIGINE: ITALIA」 や 「DOP」「IGP」 といった、原産地を保護する表示があります。
これがないなら、産地は信じきらない方がいい。
誤解3:高ければ高いほどいい
プロの世界でも、これは半分当たって、半分外れです。
確かに、仕上げにかけるオイルは、値段に比例することが多い。
でも、普段の調理に使うオイルは、3,000円のものも500円のものも、加熱したらほとんど違いが消えてしまいます。
だから、用途で分けるのが、いちばん賢い。
全部高級品なんて、必要ない。
でも全部激安にしてしまうと、毎日の料理が、一段だけ落ちてしまう。
これが、私の結論です。
【用途別】プロが選ぶ毎日のオリーブオイル3本
私が実際に使い分けている、3本を紹介します。
① 【普段使い・大容量】炒め物、煮込み、揚げ物の代わりに
毎日ガンガン使う、いちばん出番の多いやつ。
1L 3,000〜5,000円のラインで、安心できる海外産を選んでいます。
おすすめは、アルチェネロ オーガニックエキストラヴァージンオリーブオイル。
イタリア・有機JAS認定、Amazonでも常時在庫があって、値段も安定しています。
家計赤字の身として、これは譲れないコスパ。
加熱しても香りが飛びすぎず、毎日のパスタ・炒め物・揚げ油代わりに使っています。
「揚げ物にオリーブオイル?」と思うかもしれません。
でも、煙点が高いし、揚がりが軽くなる。
プロの店でもやっている技です。
家計赤字でも、毎日の料理は妥協しない。
その入り口にあるのが、この1本です。
② 【仕上げ用】サラダ・スープ・カルパッチョに「垂らす」
ここで活きるのが、国産のオリーブオイルです。
正直に言うと、プロの現場では国産はほぼ見ません。
値段が高すぎて、業務用には合わないからです。
でも、家庭の仕上げ用としては、国産が圧倒的にいい。
理由は、3つ。
- 搾油から瓶詰めまでの距離が近いので、フレッシュさが段違い
- 日本人の舌に合う、やわらかい青さ
- 何より、安心感(誰がどこで搾ったか分かる)
私が定番で使っているのは、小豆島の井上誠耕園のオリーブオイル。
サラダにかけた瞬間、家族から
「あれ、何変えた?」
と言われるレベルで、違いが出ます。
③ 【特別な日・生で楽しむ】ライネリ(Ranieri)
これも、私が現場で出会った1本です。
イタリア・リグーリア州産の、タジャスカ品種を使ったプレミアムなエキストラバージンオリーブオイル。
修行中、はじめてこのオイルを口にした時の感動は、今でも忘れません。
それまで知っていた「青く、力強い」イタリアンオリーブオイルとはまったく別物。
タジャスカ品種特有の、繊細で品のある香り。
そして、魚介との相性が抜群です。
カルパッチョに垂らせば、生の魚の旨味がぐっと前に出る。
マリネに使えば、素材の輪郭がやわらかく整う。
そして、アクアパッツァ。
これは、ライネリのために生まれた料理なんじゃないかと思うほど、相性が良いんです。
魚介から出る出汁と、タジャスカの繊細な香りが混ざり合って、お皿の中でひとつになる。
家庭でも、アクアパッツァは案外簡単に作れます。
その時はぜひ、このオリーブオイルを仕上げにひとまわし、試してみてください。
家庭で毎日使うには、正直、贅沢です。
でも、ちぎったパンに垂らして、塩をひとつまみ。
それだけで、その日の食卓が一気にレストランになる。
家計赤字でも、月に1回はこれを買います。
理由は単純で、
「家でちょっといいものを食べた」っていう満足感が、外食を減らしてくれるから。
結果、節約になっているんですよね。
オリーブオイルを2倍美味しく使うプロの3つのコツ
1.「煙が出たら捨てる」のがプロの判断
オリーブオイルは加熱に弱い、というのは半分嘘です。
煙点(180〜200℃)までは、ふつうに使える。
ただ、煙が出始めたら一気に劣化する。
そこは、見逃さないこと。
これだけ守ればOKです。
2.開封後は冷暗所、3ヶ月で使い切る
冷蔵庫に入れる必要は、ありません。
むしろ冷蔵庫だと、固まる。
コンロの近くに置きっぱなしは、最悪です。
シンク下とか、戸棚の中の常温で。
1Lボトルなら3ヶ月、500mlなら2ヶ月以内に使い切るのが理想です。
3.パスタの茹で湯に「ひと垂らし」の魔法
これ、プロの間では当たり前のこと。
でも家庭では、ほとんど知られていません。
パスタを茹でる湯に、オリーブオイルをスプーン1杯。
これだけで、麺が絡まず、ソースの絡みが格段に良くなります。
ぜひ、試してみてください。
家計と味、両立させるための、私の結論
「全部高級品」は、無理です。
でも「全部激安」だと、毎日の料理が、楽しくなくなる。
私がたどり着いた答えは、
用途で3本に分ける、ということ。
- 普段使い:3,000〜5,000円のコスパ系(アルチェネロ)
- 仕上げ:3,000円前後の国産(井上誠耕園)
- ご褒美:3,000〜5,000円のプロ用(ライネリ)
でもこの3本があれば、家の食卓が確実に1ランク上がります。
外食を月1回我慢すれば、すぐに取り返せる金額です。
家計赤字でも、
食べることだけは、諦めたくない。
これは、コロナ禍で独立を決意した時に、私が得たひとつの気づきでした。
暮らしが苦しくなった時にこそ、毎日の食卓を大切にする。
そうやって、自分と家族のほんとうを守っていく。
そんな気持ちで、今日も台所に立っています。
この記事が、同じように何かを諦めずに生きている誰かの、ささやかな道しるべになれば、うれしいです。
P.S. 実は、私にはこの3本以外に「ほんとうに最高」と思っているオリーブオイルが、もう1本あります。
ただ、一般のお店には流通していなくて、業務用ルートでしか手に入らない。
もしかしたら、いつか自分でこの素晴らしいオイルを、皆さんに届ける日が来るかもしれません。
その話はまた、別の記事で書きますね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、おやすみなさい。
📷 ケータリング・イベント出店のご依頼は La Fenice公式サイト から。Instagram でも料理の写真を公開しています。
